基本性能
| 製品種別 | 高温恒温器・高温器シリーズ |
|---|---|
| 主な用途 | 信頼性試験、熱処理、乾燥、材料評価、生産ラインでの加熱処理、電子部品・材料・樹脂・金属部品の高温評価 |
| シリーズ構成 | 横型HT、縦型HS、爆発ベント付きS type、熱風強制排気式K type、溶剤乾燥用安全仕様HG type、無酸化恒温器N type、高温器H type |
| 温度範囲 | 標準シリーズは(室温+20℃)〜200℃または300℃。用途別仕様としてK typeは250℃、HG typeは200℃、N typeは250℃、H typeは500℃まで対応します。 |
| 内容量 | 横型HT/S typeは91L、216L、640L、800L。縦型HSは324L、432L、576L。特殊仕様のHG/N/H typeは216Lを中心に構成しています。 |
| 循環方式 | 強制熱風循環・換気方式を基本とし、用途に応じて強制排気、N2置換、500℃対応などの専用構造を選択できます。 |
| 制御方式 | マイコン制御温度コントローラ(エタコム)・PID制御方式。設定・表示分解能は1℃です。 |
| 安全機構 | 温度過昇防止器、別回路温度過昇防止器、温度ヒューズを組み合わせた多重安全設計を基本に、用途別に爆発ベント、ガス濃度警報、扉リミットスイッチなどを備えます。 |
| 標準運転機能 | オートスタート、オートストップ、2ステップ×3パターンのプログラム運転、最終ステップ保持運転、メモリバックアップに対応します。 |
オプション32件
HISPECシリーズについて
HISPECは、温度試験から生産ラインでの熱処理・乾燥まで対応する高温恒温器シリーズです。標準モデルに加え、揮発性ガスを伴う乾燥、シリコーンゴムの二次加硫、N₂雰囲気での無酸化熱処理、500℃クラスの高温評価など、用途に応じた専用仕様を選べます。機種選定では、試料の形状や重量、数量、発熱の有無、温度範囲、安全要件、排気条件、設置スペースを確認することが重要です。各タイプの特徴とあわせて、最適な仕様をご確認ください。
タイプ別の特徴
HISPECシリーズは、標準的な高温試験や乾燥に使いやすい横型・縦型を軸に、揮発性ガスを伴う乾燥、シリコーンゴムの二次加硫、N2雰囲気での無酸化熱処理、500℃クラスの高温評価まで、用途別の専用仕様を選べる高温恒温器です。試料の形状、重量、数量、発熱の有無、設置スペース、安全要件、排気条件に合わせて、必要なタイプと容量を選定できます。

横型HT type
高精度な温度分布性能
長年培ってきたチャンバ技術を活かした器内構造に加え、大風量のプロペラファンを採用することで、槽内の循環性能を大幅に向上させています。これにより、オーバーシュートを抑えながら、±1.5℃、#40タイプ以上では±2.0℃の優れた温度分布性能と高い安定性を実現します。
用途に応じて切り替えられる熱風機能
本体正面の左下部または左上部に配置されたベンチレーションダンパを切り替えることで、熱風循環機能と一方向熱風排気機能を使い分けることができます。使用目的や試料の特性に合わせて、最適な運転方式を選択できます。
メンテナンス性に配慮したシンプルな構造
長期間の安定運転を実現するため、使用部品を徹底して削減しています。メンテナンス対象を大幅に減らすことで、保守作業の負担を抑え、装置全体の信頼性向上につなげています。
ユニット化されたヒータ部
熱風循環効率を重視したエタックオリジナルのヒータ部を採用しています。ヒータ部をユニット化し、他機種との共通化を図ることで、コスト低減と組立工程の標準化を実現しています。

縦型HS type
省スペース設計
本体を縦型にし、排気口を天井部に配置することで、設置面積の省スペース化を実現しています。限られたスペースにも設置しやすい構造です。
多数の試料を同時に熱処理
熱風の循環には、シロッコファンによる強制循環方式を採用しています。試料同士の間隔が比較的狭い場合でも十分な循環効率を確保できるため、一度に多くの試料を熱処理できます。
耐久性に優れたヒータユニット
シーズヒータを標準装備しています。多くの試料を入れた場合でも、安全性を確保しながら、長期間の連続使用に対応できる構造です。
操作しやすいダイヤル式ダンパノブ
ダンパノブにはダイヤル式を採用しており、ダンパの開度を一目で確認できます。操作感に優れているだけでなく、誤って開度が変わらないよう、ロック機構も備えています。
制御機器を保護する防熱化粧枠
熱処理や乾燥作業では、高温運転中に扉を開閉する場合があります。その際に発生する熱雰囲気が制御機器へ悪影響を及ぼすことを防ぐため、防熱化粧枠を採用しています。
扉開閉時の安全性向上
高温運転中に扉を開けた場合、扉リミットスイッチが作動し、循環ファンを停止させます。これにより、作業者が熱風を直接受けることを防ぎ、安全性を高めています。
爆発ベント付きS type
HISPECシリーズ Sタイプは、熱処理や乾燥の過程で揮発性ガス(ベーパ)が発生する試料に適した、爆発ベント付きの高温器です。
爆発時の風圧を上方へ逃がす安全構造
槽内で万一爆発が発生した場合に備え、天井部に圧抜き用の排気ベントを装備しています。発生した風圧を上方へ安全に逃がす構造により、リスクの低減を図っています。
作業者への影響を考慮した排気部カバー
排気部は、作業者への影響を考慮し、床面から高さ1.8mまでカバーされています。なお、#10S、#20Sについては、オプション架台を含めて高さ1.8mに対応します。
開閉しやすい扉ロック機構
扉開閉用ロック機構には、十分な強度を確保しながらも、開閉しやすい構造を採用しています。安全性と操作性の両立に配慮した設計です。
熱風強制排気式K type
HISPECシリーズ Kタイプは、シリコーンゴムに代表される二次加硫用途向けに開発された、熱風排気式の高温器です。加硫時に発生する析出物を効率よく槽外へ排出する一方向完全排気方式により、安定した二次加硫と歩留まりの向上に貢献します。
析出物を外部へ排出する専用構造
強力なフレッシュエア吸い込み用循環機により、槽内の循環効率を高めながら、加硫時に発生する析出物を外部へ排出します。槽内に析出物が滞留しにくい構造とすることで、二次加硫に適した環境を維持します。
作業性に優れた両開き扉
扉の開閉による槽内温度の低下を抑え、熱処理作業の生産性を高めるため、両開き扉を標準仕様としています。扉の回転半径を小さくできるため、作業スペースを有効に使いやすい構造です。
運転操作を簡略化する標準機能
オートスタート、オートストップ、ウェイト機能を標準装備しています。あらかじめ運転条件を設定しておくことで、加硫作業に必要な操作を簡略化できます。また、設定条件はメモリに保存されるため、次回以降はワンタッチで運転を開始できます。
使用上の注意
安全に使用するため、槽内寸法と熱処理品の量を考慮して運転条件を設定してください。また、使用頻度に応じて、ヒータ部の定期的な清掃が必要です。使用時には、必ず排気ダクトに煙突を接続してください。
HISPECシリーズ HGタイプ
HISPECシリーズ HGタイプは、「安全はすべてに優先する」という考え方に基づいて設計された、溶剤乾燥用安全仕様の高温器です。セラミックスの成型工程や代替フロン洗浄後の乾燥など、可燃性ベーパの発生を伴う熱処理・乾燥工程に対応し、安全対策が求められる用途に適しています。
可燃性ガスの滞留を抑える強制排気方式
槽内送風には、強制排気方式を採用しています。槽内で発生した可燃性ガスは、槽内を循環することなくすべて排気されるため、ガス濃度の上昇を抑制できます。
ガス濃度を常時監視する警報機能
高温環境に対応したガス濃度警報器を標準装備しています。試験槽内のガス濃度を常時監視し、爆発下限界以下の条件でのみ運転を行うことで、安全性を高めています。
使いやすさと安全性に配慮した設計
扉部には、使用者の使いやすさと安全性に配慮したシンプル&セーフティロック機構を採用しています。また、無停電電源を装備しており、停電時にも一定時間の排気を継続できます。
随所に備えた安全機構
爆発ベント機構をはじめ、特殊内槽構造設計など、各部に安全性を高める機構を標準装備しています。可燃性ベーパを伴う加熱処理・乾燥工程における安全対策として活用できます。
高性能無酸化OVEN HT320N
銅や銀電極を持つ部品の熱処理では、温度条件と酸化膜の発生を慎重に管理する必要があります。エタックの高性能無酸化OVEN HT320Nは、N₂雰囲気による無酸化熱処理に対応し、酸化による品質低下を抑えながら、ランニングコストの低減と生産性の向上を実現します。
高密閉チャンバによるN₂ガス使用量の削減
槽内は全溶接構造とし、機器取り付け開口部にもエタック独自の設計を採用しています。高い密閉性を確保することで、N₂ガスの使用量を従来比で約5分の1に低減し、ランニングコストの削減に貢献します。
残留酸素濃度100ppm以下を保証
高密閉チャンバにより、残留酸素濃度100ppm以下の無酸化環境を高精度に再現できます。酸化を抑えた安定した熱処理が求められる部品に適しています。
扉密閉状態での温度下降時間を短縮
HT320Nは、無酸化状態を保つために扉を閉めたままでも、効率よく温度を下げられる構造を備えています。250℃から作業可能領域までの温度下降時間は、従来器に比べて約1.5倍の速さを実現しています。さらに下降時間を短縮したい場合は、オプションの水冷却機構を使用できます。
温度均一性による歩留まり向上
熱処理品質を安定させるため、250℃設定時に±3.5℃の温度分布性能を保証しています。槽内の温度ばらつきを抑えることで、処理品質の安定化と歩留まりの向上に貢献します。
安全性と生産性を両立
無酸化状態を維持したまま温度下降時間を短縮できるため、作業者の安全性を確保しながら、工程全体の効率化を図ることができます。品質安定、ランニングコスト削減、生産性向上を同時に支える無酸化熱処理用OVENです。
高温器タイプ
セラミック、各種金属などの無機材料や、エンジニアリングプラスチックの耐熱試験、高温寿命試験など、幅広い用途に対応する高温器です。安全性と温度制御精度に配慮した設計により、高温環境下での評価や熱処理に適しています。
500℃まで対応する高性能・高精度制御
最高温度500℃まで、約60〜70分で到達します。エタック独自のPID制御によりオーバーシュートを抑え、安定した温度制御を実現します。また、槽内の温度分布精度にも優れており、高温条件下でも安定した試験環境を確保できます。
高温運転に配慮した安全設計
異常温度への対策として、温度過昇防止、上限設定温度、温度ヒューズによる三重の安全機構を備えています。高温で長時間使用することを考慮し、扉にはロック機構を採用しています。また、扉部のパッキンを二重構造とすることで、高い密閉性を確保しています。
操作しやすいコントローラ
コントローラには、HISPEC HT・HSシリーズと同じものを採用しており、分かりやすく簡単に操作できます。温調器の機能として、2ステップのプログラム運転を標準装備しているほか、オートスタート、オートストップ機能、各安全装置の動作時表示機能も備えています。
操作性
HISPECシリーズは、横型・縦型を問わず、優れた操作性、安全性、高性能・高機能を備えています。日常的な運転設定を分かりやすく行える操作パネルに加え、運転状況の確認機能や各種付属機能を充実させることで、使いやすさと信頼性を高めています。
設定操作が簡単
運転に必要な設定項目は、メニューキーを押すことで対話形式に順次表示されます。表示内容に従って設定値を入力するだけで、簡単に運転条件を設定できます。
操作パネルは、左側に設定項目、右側に設定値入力部を配置し、直感的に操作できるレイアウトとしています。設定値の入力には、各桁に対応したキーを使用できるため、目的の数値を直接変更しやすく、少ない操作で設定できます。
また、表示文字はすべて日本語とし、内容を理解しやすい仕様としています。設定時に使用するキーも4種類に絞っているため、取扱説明書を参照しなくても操作方法を把握しやすく、高度な機能を簡単に利用できます。
設定値を常時表示
設定温度または運転残時間を常時表示するため、現在の運転状況を一目で確認できます。表示情報が分かりやすく、運転中の状態確認をスムーズに行えます。
軽快な操作感
凸型の操作キー、メニュー化された設定項目、明るく見やすいデジタル表示により、操作性を高めています。日常的な設定や確認作業を快適に行える設計です。
充実した付属機能
停電復帰保護機能、ヒータ出力モニタ機能、試験終了出力、トラブル出力など、便利な付属機能を備えています。停電時には設定値と経過時間をバックアップし、自動復帰しない安全設計としています。運転中には、キー操作によりその時点のヒータ出力値を表示できるため、運転状態の確認にも役立ちます。
高性能・高機能
定時運転、オートスタート運転、3種類の2ステップパターン運転を標準で備えています。パターン運転は繰り返し回数の設定や最終設定温度保持運転に対応し、一度設定した条件はメモリされるため、繰り返し試験や生産工程での熱処理を効率化できます。
オーバーシュートを抑えた高精度制御
ETAC独自の最適PID値演算により、設定温度への到達時のオーバーシュートを抑え、高精度な温度制御を実現します。横型では風量の多いプロペラファンと器内構造により、安定した循環性能と温度分布性能を確保しています。
安全性
HISPECシリーズは、異常温度への対応として多重の安全機構を備えています。ソフト制御の温度過昇防止、別回路の温度過昇防止、温度ヒューズなどを組み合わせ、異常時にはヒータ回路を遮断して安全を確保します。電圧印加など発熱を伴う用途では、インタロック端子を活用できます。
長期運転に配慮したメンテナンス性
長期間の運転で安定して使えるよう、ヒータ部のユニット化、部品点数の削減、メンテナンスゾーンの整理などを行っています。装置全体の信頼性を高め、日常点検や保守の負担を抑えた設計です。
主なオプション
安全機能を強化するオプション
外部警報端子、試験終了端子、ブザースイッチ、回転警告灯、非常停止スイッチ、温度調節式の温度過昇防止器、排気ダクトなどを用意しています。設備側の警報器や周辺機器と連動させることで、熱処理終了や異常発生を外部へ通知できます。
使用目的に合わせるオプション
棚板、耐荷重棚板、ラック、ラックカート、測定口、両開き扉、キャスタ&アジャスタ、架台、床面耐荷重、簡易N2置換機構などに対応します。試料の重量、形状、搬送方法、配線取り出し、設置条件に合わせて構成できます。
記録・制御を拡張するオプション
RS485インタフェース、ペーパーレス記録計、記録計出力端子、カレンダタイマ、風速可変機構、自動ダンパ、20ステッププログラム仕様、ウエイト機能、リモート機能、タイムシグナル、電圧印加端子などを用意しています。試験条件の記録、外部制御、工程連動が必要な場合に有効です。